総評
受賞作品
NPC部門受賞作品
新部隊NPC_A
-
運営チームコメント
部隊NPCには今まで黒魔法をメインとするキャラがいませんでした。中でも範囲魔法の使い手ともなると、クリティカルしないと「戦闘は火力」の持論を満たせないパシュトが剣術兼任で所持しているだけです。
そこで今回、新たに全ユーザーの部隊に加わるNPC向けに設定した能力が専業範囲魔。しかも期始めから必中100%という使い勝手も考慮。ただし「傭兵に比べて便利すぎない」というラインを守るため、上手く運用するには少々の工夫が必要な、そこまで足回りの良くない杯使い。
このような能力を踏まえてのデザインということで、最大公約数的な記号も存在する中、様々な個性的な「新部隊NPC_A」が集まりました。
その中で多くのユーザーからの支持を得て、第29期からの実装を勝ち取ったのが東京コミュニケーションアート専門学校の中山朱理さんの作品、ヤチヨです。
企画的な視点で見れば、多くの能力を「自分が作ったものになんでも魂を宿らせる」という基本設定ひとつに関連付けして纏めている点がとても上手いです。ガーリィな容姿で一人称ぼく、他者に向ける無口無表情とぬいぐるみに対する笑顔といったギャップの作り方も上手いです。
ビジュアル面の強さに対しては言わずもがな。イズレーン出身という設定で縞柄もスタイリッシュな和装を纏っていますが、国のイメージカラーである青を控えているのも部隊NPCとしては評価が高いです。
新部隊NPC_B
-
運営チームコメント
マディルコやテラと被らないサポーターということで、移動にかかわる系の能力を多く持つトリッキーなビルドとなっているのが「新部隊NPC_B」です。
Bの「位置入替(遠)」があれば、Aの必中杯も使いやすくなるのでは……というシナジーも少々意識して設定したのですが、奇しくもユーザーランキング1位を獲得し、採用となったのが東京コミュニケーションアート専門学校シカンカンさんの作品、木春香菓(コハルノカクノコノミ)。Aのヤチヨと並べても絵になりそうな和装ロリ。
設定Bの投稿作全体との割合からすると和装キャラは決して多くないのですが、惜しくも2位となった清澤佑香さんのランティも和装ロリであるのを鑑みるに、時代は和装ロリなのでしょうか。うわようじょつよい。
中途寸評で「売れそうな絵柄、売れそうなデザイン、ラフにも書き慣れた感があります。良い感じに進めてください」という何の参考にもならないコメント出したのですが、実際に良い感じに進め、それが多くのユーザーにも受け入れられたようです。
新部隊NPC_C
-
運営チームコメント
部隊NPCは純粋な物理タンク。遠征時にいると何かと便利なのですが、お試しできないことにはなかなかハードルが高い。そこで今回、雇用費無料で仲間になるのが「新部隊NPC_C」。コンセプトとなるビルドがわかりやすいだけに、王道から変わり種までさまざまな「何か防御力ありそう」なキャラが集まりました。
そんな中、最も「わかりやすい」デザインである「巨大な盾」を装備したキャラが多く寄せられましたが、バンタンゲームアカデミーのたなひこさんの作品、ソフィア・シュカルがユーザーランキング1位を獲得したという結果を見るに、やはり「王道」は強いのだと思い知らされました。
巨大な盾とか弱い少女の組み合わせが両者のコントラストを引き立てており、どちらの要素もしっかりと目立っています。腰回りの布っぽい質感があるおかげで、盾の堅いという質感もより良く表現されています。
また細かく描き込むべき所とそうではない所の緩急や色彩の塗り分けなど、全体的に高いレベルでメリハリがついており、人目を惹く仕上がりになっています。
最初に、こうして二回目の専門学校専用のイラストコンテストを開催出来ました事を、投稿して下さった生徒の皆様、学校各位の先生方、そして実際のお客様目線にて投票して下さったユーザーの皆様に感謝致します。誠にありがとうございました。
今回も前回と同様に、実際の制作現場で発生する形のオーダーで、各校の生徒の皆様にイラストを作成して頂きました。
授業の一環として取組んで頂いた学校さんもあり、発注内容の説明であったり、途中経過での添削や評価などで学校現場へ赴き、多数の生徒さんたちと直接触れ合わせて頂きましたが、どの生徒さんも熱意をもって取組んで頂いていることがひしひしと伝わってきました。
実際のゲーム制作現場にいる我々からの意見を伝えられること、限られた審査員ではなく実際のユーザーの皆さんからの直接的な投票によるコンテストで順位付けられることなど、今後イラストを生業とした道を目指す生徒さん達にはなかなか得られない機会になったのではないでしょうか。
この試みが生徒皆さんの勉学の一助となれば幸いです。
採用枠は純粋な人気投票結果によるものだけではなく、投票結果を参考に、ゲーム内でのキャラクターの立ち位置やバランス等も考慮し、選ばせて頂きました。
魅力的なキャラクターの数々の中、見事採用となった生徒の皆さん、おめでとうございます。
本イラストコンテストも幸運にも第二回を行えましたので、第三回がまた行えるよう尽力していきたいと思います。
第三回にもまた、将来有望な方や、煌めく原石のような方が現れてくれる事を期待しております。
それでは最後にもう一度、本コンテストに投稿して頂いた生徒の皆様、そして開催に関わりご尽力頂きました全ての皆様に御礼申し上げます。
英雄クロニクル運営チーム一同